【記事】「チームビルディングに最適な競技」- NISEKO EXPEDITION 2022 Discovery Class 優勝 チームユカリア インタビュー

解像度がまったく上がらないままレースが始まっちゃった

Discovery Class 優勝おめでとうございます!今回アドベンチャーレースへの参加は初めてですか?

須藤 空良

初めてです。「アドベンチャーレース」という競技を聞いたのも僕は初めてでした。

しかも、社内チャットで募集がかかったのがNISEKO EXPEDITION開催日の3週間前で。「レースの募集がきていますが、出たい人はいますか?」というような希望制で、前向きに出たい人を募る形でした。

結果的に自分と千代さん、加藤さん、そして今日は不在ですがリーダーの鮫島さんが集まりました。

千代 和弘

募集の時点ですでに体を作る時間もなく、何を準備したらいいんだ?というところから始まりました。とりあえずみんなで集まって、トレランや登山に使えそうな持ち物を確認してみようか?みたいな感じです。

熊鈴?熊ベル?ってなんだっけ?そんな危険なところに行かされるの?とか(笑)

加藤 早紀子

リーダーの鮫島さんは山に登ったり、100kmマラソンのような長距離レースも出ているみたいですが、他のメンバーはあまり運動はしていなかったので、頼りはリーダーのみ!でした。

「アドベンチャーレース」と聞いて、どんなイメージでしたか?

千代

とりあえず山を走るんだ?というイメージしかなかったんですよ。例えば「ラフティング」っていう用語自体がよく分からなかったり。

動画で去年のNISEKO ADVENTURE RACEの映像をみて、「え?なんだこれは?」という話になりました。夜中も走ってるし、みたことない競技も入っているし、これはちょっとまずいなと。

そのあと去年の参加者からフィードバックももらえて、それでやっとレースの解像度があがってきたという感じです。とはいってもそれもレース直前の話ですが(笑)

加藤

解像度あがりました?私まったく上がらないままレースが始まっちゃったんですけど(笑)

須藤

僕も上がらないまま、いつの間にかレーススタートしてました(笑)

ラフティングって何?から始まったアドベンチャーレース

レース前、不安などはありましたか?

加藤

朝4時にスタートという時点で、不安よりも楽しみになっていて、すごいテンション上がっていました。

ただ「ラフティング」っていう言葉を google先生に聞くような状態から始まり、調べてみたらそれも川くだりってことが分かって「これもしかしたら死ぬな」とか。全体的にぶっつけ本番な感じでしたね。

須藤

ぶっつけ感ありましたね。レースの制限時間を聞いたときに最初衝撃を受けました。短い方で8時間、長い方だと36時間って、いったい何をやらされるんだと(笑)

Discovery Classでも8時間永遠に走らされるんじゃないか、とんでもなく過酷なレースなんじゃないかっていう不安はありましたね。最近はそんなに運動もできていなかったのでランニングも始めて。とりあえず3週間でどうにかなることだけやろうと。

Discovery Class 優勝!

みなさんそんな準備状況なのに優勝されていて、ポテンシャルがすごいですよね。

千代

リーダーの鮫島さんがもともと山走りの経験者でもあったので、それは大きいと思います。僕が体力一番ないんですが、リーダーは体力がすごいことはよく知っていたんです。

他のおふたりも、例えばMTBセクションは坂がすごかったんですが、須藤さんはもうガンガン漕いで先に行っちゃって、後ろ振り向くと加藤さんは笑って漕いでるしすごいなと。本当にみんなすごすぎて付いていくのに必死でした。

須藤

僕は昔ラグビーをやっていて、そのあともライフセービングもやっていたので、そこのベースの体力は関係しているかもしれません。根性さえあればなんとかいけるでしょう、とは思っています(笑)

レース中は喧嘩の気配すらなかった

レース中にこれはきつかったという思い出はありますか?

須藤

ラフティングで一回「終わった」と思ったときはありましたね(笑) 

セクションの中盤くらいで大木にボートが引っかかったんですが、どうしても動かなかったので安易におりてしまって。そのまま流されて大変でした。

加藤

須藤さんが流されていくところは鮮明に覚えています(笑)

そのときはリーダーも落ちて、千代さんと私のふたりでボートの中に入ってくる水で荷物が流されないように、必死に守っていました。リーダーを助けるのにパドルを差し出したりもしたんですが、力がなさすぎて結局私では引き上げられず。

今だから笑える話…
千代

荷物は結局全滅で、スマホも見事に水没していました。実は僕も一度ボートから落ちていて、加藤さんも落ちていて、仲良くみんな一回は落ちてます。

そのときはすでに1位を進んでいたので、その様子は誰にもみられていないし、もちろん誰にも助けてもらえない状況でした。

レース中に喧嘩とかはありましたか?

加藤

まったくなかったですね。その気配すらなかった。

千代

淡々と目的にむかってみんなで動いている感じでしたね。誰もイライラしたりとか、疲れたとかもいってなかった気がする。みんなでお菓子食べたりワイワイしてました。

すごいいい空気のチームだったんですね。鮫島さんがリーダーシップで動きを決めてみんながついていくみたいな、役割の分担はありましたか?

須藤

地図は主に鮫島さんと僕が読んでいましたね。

鮫島さんはもともと経験も知識もあったので、いろいろ相談しながら最終的には鮫島さんが決めていた感じですね。地図読みはあんまり苦労した記憶はないですけど、藪の中にあった最後のCP 13はみつからなくて。

千代

あれは悔しかったですね。須藤さんも鮫島さんも半袖短パンでやぶに突っ込むから足とか傷だらけになっているし。他のチームもみんな言ってたと思いますが、今回のレースは本当にすごい藪でした(笑)

チームビルディングに最高の競技

レースをやった結果、仕事に活きそうな体験はありましたか?

千代

例えばそれこそ藪をすすんでいるときに、先は見えないし、本当にこの奥にチェックポイントがあるんだろうか?というようなところでも、進んでいけば正しいルートだったりもするんですよね。

無理だと思うようなことがあったとしても、とりあえず進んでいけば何か形になるものはあるし、チームメンバーと一緒に動くことで、ひとりではびびっちゃうような環境でもなんとかなったりするんだなと。それが身を持って体験できたことがとてもよかった。

難しいことにチームで挑戦するというマインドは、すごく勉強になりました。

須藤

鮫島さんとは一緒に仕事をすることも多いんですけど、レースを一緒にしたことで仕事がしやすくなりました。きつい体験を共有することって、仕事をする上でも人間関係を作る上でもすごい大切なんだなと。例えば言いにくいことであっても、お互い嫌じゃないように気持ちを伝えることができるような関係性を築けたと思います。

肉体的にしんどいことって、なかなか仕事では一緒にできることではないので、例えばおんなじ部署の人とやっても面白いのかなと。

加藤

楽しんでレースをしていたら、結果として優勝というご褒美をいただけたと思っています。最初っから優勝を目指していたわけでは全然ないし、みんなで完走するということが目標だったので。

なので同じように仕事も、楽しんで取り組んでいたら結果に繋がるのかもしれないなと思うようになりました。

もうひとつ基礎になる部分として、健康管理が大事だなということを再認識しました。本番に向けてのトレーニングからちょっとずつ体を作っていくと、気持ち的にも元気になるというか、それが仕事にもつながって楽しく過ごすことができたんです。体を大事にすることはいろんな場面で役立つんだなということを勉強しました。

今でもランニングは続けているそうです

今回は企業研修としてNISEKO EXPEDITIONに参加いただきましたが、アドベンチャーレースを研修として行うメリットは感じましたか?

千代

鮫島さんもおっしゃっていましたけど、アドベンチャーレースは性格が出るよねと。普段はお互い壁というか、みえない部分も多いんですが、レースのような極限状態になると「この人はこういうことが得意で、こういうことが苦手なんだ」というのがみえてくるんですよね。

性格とか強みが分かるので、大きなプロジェクトを組むことがあったとしたら、始動前にみんなでレースに出てみるのはいいかも知れない。プロジェクトはお互いちゃんと人間関係構築しておかないと、途中で崩壊したり解散したりすることも多いんです。

そうならないようにみんなで一緒にきつい競技をして、人間関係を深め合っておけばポジティブな変化が生まれそうですよね。チームビルディングに最高の競技だと思います。

実際、レース中にお互いの役割みたいなものは見えましたか?

千代

鮫島さんは戦略を立てて、自分で行動して前から引っ張るタイプ。加藤さんはムードメーカーとしてチームの雰囲気をよくしたり、ガッツも体力もありましたね。

須藤さんは調整能力がとても高いですね。例えばルートの方針がきまらないときに時間で区切ったり折衷案と提案したりとか、印象に残っています。

加藤

私にとっては千代さんがムードメーカーでしたよ(笑)

他のおふたりはなにかメリットを感じましたか?

加藤

私はもともと他の3人と業務で関わることはなかったので、縁がなかった部署の人を知れるということがとてもありがたかったです。今、また会社に戻ってきたらみんなとすごい席が遠いし、全然話す機会がなくなっちゃって。今日は久しぶりに会えて嬉しいなって(笑)

また社員の皆さんからも注目してもらうことができたので「あ、この人って運動できるんだ」みたいな形で知ってもらうこともできました。部署間を超えて知り合えた人が増えたことがすごくよかったなと思います。

須藤

僕は普段一緒に働いている人の新たな一面を知れたのがよかったですね、鮫島さんがトレランやっているのは知らなかったですし、加藤さんもこんなに運動できるんだって。 普段仕事をしているなかでは知り得ない一面を知れたのは、この機会をいただいて一番よかったことと思います。レースのあと千代さんと飲みに行く機会もちょこちょこ増えていますよ(笑)

アドベンチャーレースのような過酷な環境を共にすることで、いわゆる「上司と部下」という関係がなくなって、自分の得意分野を突き詰めていけるので、うちの会社でもすすめている心理的安全性にもつながっていくんじゃないかなと思っています。

千代

うまくまとめてきましたね、さすが調整役(笑)

終始なごやかなムードでインタビューさせていただきました。ありがとうございました!

株式会社ユカリア

病院の経営支援や介護施設の運営、ヘルスケアのデジタルソリューション開発などの新規事業を行う。

3人ともにブランディングプロジェクトや認知症予防のプロジェクト、プラットフォーム事業本部の介護施設の運営と経営支援、そして財務部という普段は関わりのない部署に勤務しているが、レースによって親交ができたとのこと。

今回、リーダーの鮫島氏は残念ながら入院中で不在。

≫ EUCALIA公式WEB

NISEKO EXPEDITION 2022 Official WEB

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